なぜ私たちの農場で育つラベンダーが高品質になるのかと、ほとんど毎日のように尋ねられるのですが、その質問に対する答えはとてもシンプルです。
それは、私たちがラベンダーを種から育てているからです。同じラベンダーの種でも、種によって個性、色、形、香りや抽出されるオイルに違いがあるラベンダーが育ちます。写真を見てお分かりのように、同じ場所で並んで育つラベンダーの茎を5本切り取ってみると、どれ一つとして同じ性質の茎はありません。自然とはそういうものなのです。 種から植物を育てることを種子繁殖と呼びますが、種子繁殖で種から植物栽培を行っているところは、皆さんが想像する以上に少ないのです。
ラベンダーを育てる別の方法としては、畑の中から一株選び(ほとんどの場合サイズが大きく収穫量の多い株を選びますが)、その株の枝を切り取るという方法です。どういうことかと言うと、切り取った枝を挿し木して増やす、つまり選んだ株と全く同じクローンを作り、畑全体で同じ株のクローンを育てる栄養繁殖という方法です。こうすることによってエッセンシャルオイルの採集量は増えますが、その質は低下します。
栄養繁殖のラベンダーは全て大きさ、形、香り、さらに採集されるオイルまで同質です。一方で種子繁殖のラベンダーは、それぞれのラベンダーによって違うオイルが出るのです。私たちは種から育てたラベンダーからエッセンシャルオイルを抽出し、それぞれ個性の違うオイルを一つにすることによって高品質のラベンダーエッセンシャルオイルを作っています。
また私たちは、ラベンダー栽培の持続可能性にも配慮しています。種から育てた植物は将来に渡って持続できるよう、土壌、気候や環境の変化に適応するための情報をお互いに発信、共有しています。
一方でクローンのラベンダーは、クローンが作られてから長い間、育つ環境も気候、全てが変化しているにも関わらず、クローンが作られた時と全く同じ状態を維持していますので(現在フランスにおいて栄養繁殖で育てられているラベンダーは50年前のラベンダーを基にしています。)、持続可能ではないのです。 私たちは、創設者のD.ゲリー・ヤングのお陰で、ラベンダーを種から育てている数少ない農場の一つです。多くの農場が少しでも収穫量を増やそうと栄養繁殖を行っていますが、私たちヤング・リヴィングはSeed to Sealの名の通り種からの栽培を行い、将来もそれを守ってゆきます。
by ニコラス・ランデル
スィミアン ラ ロトンラベンダー農場マネージャー
ゲリーと幼いころのニコラス
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