2024年10月4日、顧客が従業員に理不尽な要求をする「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を防止する東京都の条例が都議会本会議で可決・成立しました。これは全国初のカスハラ禁止条例で、来年4月に施行される予定です。
カスハラを行う人は、一般的には普通の人であり、自分の利益や不利益を避けようと行動する中で、その時の状況次第で抑制が効かなくなり、カスハラに至ることがあると考えられています。会員の皆様も、顧客からカスハラを受ける可能性があるかもしれませんし、自身がカスハラを行わないようにするためにも、カスハラに関する知識を深めていただきたいと思います。
カスハラが人の心や企業活動に与える影響は大きいと考えられます。
カスハラとは、顧客の要求が妥当性を欠いている、またはその要求を実現するための手段や態様が社会通念上不相当なものを指します。
2-1.「妥当性を欠く要求」
2-2.「社会通念上不相当な態様」
会員が顧客からカスハラを受けた場合、以下の対応を推奨します。
これまでカスハラが原因で刑事事件が発生していましたが、コロナ禍でその問題はさらに深刻化しています。厚生労働省はカスハラ対策マニュアルを提供していますが、国際的には遅れを取っているとの指摘もあります。そんな中、東京都は全国に先駆けてカスハラを直接取り締まる条例を制定し、体制を整えました。今後、カスハラ対応がより具体的に進み、防止策が徹底されることが期待されます。