身近な食材から元気アップ! 〜 Part 1〜
5月の連休も終わり、
季節はまた少し夏に向けて歩みを進めます。
この健康コラムでは疲労に関して
様々な角度からアプローチしてまいりました。
最後の2回は、身近な「食材」から、
疲労回復を図る方法をご紹介します。
タイプ別おすすめ栄養素
元気が出ない日、あなたは何を食べていますか?
スタミナがつきそうなボリュームのある食事?それとも、あっさりヘルシーな食事でしょうか。
「元気回復に良さそう」と思って選んだ食事であっても、体調や疲労のタイプによっては、逆効果になることも・・・
身体の代謝をよくするためには、エネルギー源となる糖質やたんぱく質とともに、
エネルギー代謝やからだの構成成分として利用されるビタミンやミネラルも必要です。
身体の調子を整えるための栄養素を意識しつつ、食事の内容も考えていきたいですね。
<疲労全体をカバーする栄養素>
疲労からの回復・また早めに取り除くためには以下の栄養素を含む食材を積極的に取り入れてみましょう。
■ ビタミンB1、B2:エネルギー代謝
■ カルシウム:筋肉のスムーズな動きを助ける。精神的な疲労・ストレスを緩和。*
■ 鉄:体内に酸素を運び、疲れやすさを取り除く。
(* 出典:栄養の基本がわかる図解辞典 成美堂出版)
<疲れを緩和する食べ物>
気候の変化に身体がついていけなくなると、食欲不振や胃腸の不調に現れます。
ここからは上記で紹介したような成分を含むおすすめの食材を紹介していきます。
是非今日から取り入れてみてくださいね。
– 旬の食べ物 –
疲労をとるにはバランスのとれた食事をとることが一番です。
その中でも特に「旬」を意識した食材を取り入れるとよいでしょう。
1年中出回っている食材でも旬のものは新鮮で、栄養成分も高くなるという研究結果が出ています。
旬は出盛り期ともいわれ流通量が多くなるため、安価になることが多く、お財布にも健康にも優しくなります。
– 果物 –
果物は糖質・ビタミン・ミネラルの供給源として、疲労回復・脳の活性化・塩分や脂質の排出など様々な効果が期待できます。
1日200g(可食部)の摂取で健康増進に効果的とされています。*
疲労回復を図りたいときは、果物の中でも柑橘類と呼ばれるものを選びましょう。
ミカン・グレープフルーツ・夏みかん・オレンジ・デコポンなどはスーパーなどで手軽に入手することができます。
ゆず・カボス・レモン・すだち・シークワーサーなどは調味料や薬味の一部でお料理に活用することもおすすめです。
(*出典:九州農政局Webサイト)
– 夏野菜 –
野菜のなかでも夏に旬を迎える「夏野菜」は抗酸化成分を多く含み、疲労回復に効果的です。通年出回っているものも多く、入手しやすい食材です。
生でも食べることができ、加熱してもビタミンが壊れにくいうれしい効果もあります。
色の鮮やかな夏野菜の色はポリフェノール由来のもので、ナスの紫はナスニン・トマトの赤はリコピンといった成分が含まれています。
色鮮やかなものほど抗酸化作用に優れているといえるでしょう。
選ぶ際は色も参考にしてみるのがお勧めです。
– お肉 –
動物性たんぱく質は疲労回復・新陳代謝に欠かせません。肉の種類によって含まれる栄養素が異なるため、疲れの種類によって食べ分けてみましょう。
豚肉に含まれるビタミンB1は糖質の代謝に重要な成分です。また、食肉の中でも豚肉はビタミンB1含有量が豊富です。
さらにビタミンB1は体内で作ることができないため食事からの摂取が必要となります。
– 甘酒 –
甘酒には疲労回復に必要なアミノ酸・ビタミンが多く含まれ、体内への吸収もよい飲み物です。
別名「飲む点滴」とも呼ばれ、体力の落ちる夏場にはエネルギー補給として江戸時代から重宝されていたという言い伝えがあるほどです。
米麹から作られる甘酒はお米のでんぷんを糖化し、天然の甘さになります。
発酵過程においてビタミンなども作り出されます。
健康のために市販のものを選ぶときは、砂糖ができるだけ使われていないものを選ぶことがお勧めです。
そのまま飲むのはもちろん、調味料として少量を煮物に加えてもコクが出ておいしくなります。
以上、身近なところから始められる
手軽なワンポイントアドバイスでした。
日頃から様々な食材に慣れ親しんでおくことで、
疲れた時でも食べられるものを探しておくといいですね。
しかし、食欲がないときは無理をせず、
食べやすく身体に負担にならず、
消化器官に負担をかけない工夫をして体力の回復に努めましょう。
睡眠・休養と同時に食事の内容にも気を配り、
自然のリズムを整えて健やかな毎日を送りたいですね。